運動会とデジカメ選び
コンパクトデジカメでかけっこは撮れない!?
ほとんどのコンパクトタイプのデジタルカメラは光学式のファインダー(のぞき窓)がなく液晶モニターで被写体を確認します。
液晶モニターではカメラのCCD(受光部)が捉えた画像をそのまま表示するので、通常のスナップや集合写真等、端っこの人が切れると言うような失敗がなく安心。
しかし、この構造に大きな弱点が今のコンパクトデジカメにはあります。
シャッターを切った後一瞬液晶モニターが何も表示しない真っ黒な状態か、今撮った画像をしばらく表示します。カメラの機種や新旧にもよりますが、この一瞬のライブの画像ではない時間が意外と運動会の花、かけっこでは致命的な問題になります。
この仕様は、早く移動するものを追いながらの連続撮影には不向きです。一瞬であっても液晶モニターが真っ黒あるいはライブの被写体なっていない間に走っている子供がフレーム外に外れてしまいます。
Zoom upしているほど画角(写る範囲)が狭くなるので、よりこの現象に悩まされます・・ですから、かけっこの場合一発勝負になりがち。
スタートした子供を液晶モニターで追いながらシャッターチャンスを狙います・・一番近づいて来て、ここだ!というところでパシャっと・・しばらく黒画面か今撮った子供の画像が表示・・さて、もう1カットと狙った頃には子供は後姿です・・
液晶モニターしかないコンパクトデジカメの場合、高速の連写機能があってもライブの被写体が常に確認できない限り、走って移動するものを狙ったとおりに追いかけながらの撮影は不可能に近いです。
高速連写が本領発揮するのは、ゴルフのスイング等の被写体が移動しない場合か、真直ぐにカメラに向かってくるか遠ざかっていく場合です。
これから、デジカメを購入予定の小さなお子様をお持で、運動会等で走っている子供をうまく撮りたい方は、一眼レフデジカメを購入するか、コンパクトデジカメなら一部の光学式ファインダー(のぞき窓)付のもの(下記の一覧)をお薦めします。
(文/中尾)
注:一眼レフのような形をしたカメラで、光学式のファインダーではなくファインダー内に小型の液晶モニターを採用した機種があります。これも、背面の液晶モニターのみの機種と同じで、撮影画像が残るか、黒画面になります。やはり、高速移動する被写体を追いながらの連続撮影は困難です。
このタイプを購入予定の方はお店の売り場で、実際に子供を走らせるなどして試し撮りしてみることをお勧めします。
光学式ファインダーつき